28 pages / 29.7 x 21 cm / saddle stitched softcover
２人のアーティスト、 Bastien AubryとDimitri Broquard は、セラミック作品をはじめとした、わざと壊したり逸脱するスタイルでよく知られている。元グラフィックデザイナーであり、チューリッヒ近郊にスタジオを持つ。Perimeter Editionsのチームが実際にスタジオを訪ね、本書は刊行された。本書は、美術財団が保有する図書館（La bibliothèque Smith-Lesouëf、Maison d’Art Bernard Anthonioz、Fondation Nationale des Arts Graphiques et Plastiques in Paris）で見つけたイメージをアレンジした作品を収録したもの（許容範囲とはいっても、名誉ある美術財団のイメージをアレンジするとは、クスッと笑ってしまうような、おかしなパンクなユーモアというほうがぴったりかもしれない）。本というものは、理にかなった場所で保管される。図書館やブックシェルフに保管される。保守的な本のありように、２人のアーティストは、ユーモアをもって、新しい遊びを仕掛ける。もともと図書館に保管されたイメージをアレンジした作品が、やがて、本（本書）となり、本棚や図書館や書庫へ戻っていく。ブックシェルフや図書館に戻っていく前に、イメージを新たにぐちゃぐちゃの作品にしてしまったのだ！それを、新たな本にして戻してしまう、おかしな、おかしな本書。l’aurore は、フランス語で「夜明けの光」「オーロラ」「黎明期」。samedi は、同じくフランス語で「土曜日」の意味。金曜の夜に出かけ、土曜の朝に乱れた若者を連想するように、本が週末朝帰りするかのように、本タイトルがつけられたのだろうか。
